道の途中に人生があるの理 〜The Way Itself Is Life’s Truth〜
先日、前職の同僚数人と食事をする機会があった。皆、五十代も半ばを過ぎ、話題はいつしか“人生論”のようなものに移っていった。
彼らの多くは今も僕の古巣である某総合商社に残り、相変わらず国内外を飛び回っている。
対して僕は、四年前に転職し、少し時間の取れる会社に身を置きながら、
海辺でのサーフィンライフと、イラストやエッセイといったライフワークを送っている。
「自分のやりたいことをやれて、お前が羨ましいよ」そんな声をいくつももらった。
けれど、思う。
人生は、仕事のあとや週末にあるものではないし、勿論、定年後に“第二の人生”として訪れるものでもない。
人生とは、今、起きていることであり、今、感じていることとして現れている。
途中の道のりが楽しくない旅は、ハッピーエンドを迎えることができない。
むしろ、その道のりで生じる色んなことが、そのまま人生の結末にもたらされるのだと思う。
そう考えると、「終わりよければすべてよし」というのは、人生を考える上では少し違和感がある。
日々是好日なり
Ryuei


