冬の海と桃色の頂〜As the Summit of Fuji Turns Pink at Dawn〜
冬の気配が訪れ始めた早朝。
ウェットに身を沈めるたび、冷たさがひとつ深呼吸を迫ってくる。
チャリンコで海へ向かう道すがら、街はまだ眠っている。
けれどビーチに立つと、世界はもう別の顔。
澄んだ水、静かなラインナップ、
張りつめた空気の粒が、肌に触れては、そっと溶けてゆく。
そして、ほんの数分だけ訪れるご褒美。
夜と朝の境目がほどけはじめ、富士の頂だけがいち早く光を受け取る。
雪をまとった白が、かすかに桃色へと移ろうその瞬間、僕らサーファーはただ海の上で息を呑む。
冬の海が教えてくれることは、厳しさよりも、むしろ静かな祝福だ。
今年もまた、その季節が巡ってきた。
日々是好日なり。
Ryuei
