カツオノエボシ。
何とも奇妙な外観。青〜紫色の透明な浮袋をもち、プカプカと海に浮いている。「ヒドロ虫類」なる属性で、「鉢虫類」なる一般的なクラゲとは実は違う分類。触れただけで激痛が走る触手は最大で10mにも伸びるとか。ビーチに打ちあがった個体を凝視すると、SF映画に出てくるエイリアンを彷彿させる。
湘南に移住したばかり、サーフィンも初心者だった90年代。あろうことか、こいつの触手が波待ち中に右足ふくらはぎに巻き付き、悲鳴を上げて海から上がった。巻き付いた触手を引きちぎるように外して病院へ。治療後も痛みがひどく、その晩は高熱でうなされた。あれから30年が経つのに、巻き付いた触手の跡は、未だにケロイドのように残っている。
徐々に暖かくなり、先日からロングジョンで入っているが、肌の露出部分を守るべく、去年ネットで買ったクラゲ対策クリームを塗っている。イスラエル製とのことで如何にも効きそうだが、実際、使用して以降、今のところ、カツオのエボやんに刺されてはいない。
夏好きの僕は、トランクスにノースリーブと、身軽になるこれからのサーフィンが最も好きなのだけど、ハッピーモメントを約束するウネリをいち早く見つけること以上に、カツオのエボやんに気を取られる日々の到来。。。が、これもサーフィンの風物詩。日日是好日なり。
Ryuei

カツオノエボシ君