波待ちダイアリー27〜マックフライポテトの香りに送られて〜

週末の鵠沼は、恐らくは世界有数の混雑ポイントなので、僕は大体、ホーム辻堂は湘洋中前あたりで波乗りするのだが、平日の早朝となると、混雑はやや緩和され、又、ショップメンバーのみんなと一緒に入れるということもあり、鵠沼で入ることが最近多い。

で、平日の早朝、チャリボーに板を積み、辻堂から鵠沼へとチャリンコを漕ぐ。引地川を超えて鵠沼側に入り、ペダルを漕ぐスピードを一段落とす。今日の波はどうだろうか?海に目をやりつつ、ビーチサイドをゆっくり進む。と、銅像下に差し掛かるあたりで、波チェックモードだった僕の思考は毎度必ずシャットダウンされる。そう、マックフライポテトのなんとも香しい香りが突如、鼻腔を突き、波乗り前のハングリーな胃袋を刺激する。日の出前のこの時間帯、まだ行き交う車も少ないせいか、R134沿いのマクドナルドから(開店前の清掃・準備中?)、一撃必殺のあの香りが風に乗って運ばれてくるのだ。チャリンコを止める「ギィーッ!」と、僕の胃袋から放たれる「グゥーッ!」が、まだサーファーの数もまばらなビーチに小さくこだまする。

マックフライポテトの耐え難いほど甘美な香りに送られつつ、左手に江ノ島、右手に富士山、小脇に大切な相棒9.7を抱え、今日も僕はビーチに足を踏み出す。日日是好日なり。

Ryuei

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