『自然の事物は必然性をもって存在し、必然の中に命を保つ』、画家、田村一村の言葉として先日、新聞のコラムで紹介されていた。一村は、奄美の自然を細く観察し、その生命力や必然性を描いた画家。更に『本質を掴めば、大胆にデフォルメしても生命力を失わず、むしろ生き生きする』と、同コラムで一村の言葉は続く。
僕は、サーファーで、波乗りは勿論、海辺の生活で普段、見る・感じる、あれやこれやをイラストとエッセイにしている。観察すればするほど、物理的な法則がここかしこに存在していることに気づく。悠久を旅する宇宙の中の地球、そして地球の息吹きの中の海。そんな必然性の中、サーファーが織りなす海の上でのあれやこれやは、時にシリアス、そしてコミカルでもあり、見ていて本当に飽きず、イラストの題材やネタは果て無く僕の脳髄に溜まっていく。それをどう表現してみるか、本質を掴み、それを紡ぎ出す作業は行ったり来たりの繰り返し。海、そして波という自然、必然と今日も向き合う。
Ryuei