例年、本を50冊読もう、映画を100本観ようと年初に張り切るが、達成したことがない。今年も、12月27日現在、今読んでいる本で36冊目、アマプラで視聴中の映画で90本目。ではあるが、今年観た映画のベスト3を発表。
3位『her 世界でひとつの彼女』 近未来。主人公のセオドアとAI秘書のサマンサの間で心が通じ合うようになる。が、このサマンサ、当たり前だが人間を遥かに凌駕するスピードと量で、物事を「瞬時に」かつ「全体的に」理解し主人公が進むべき方向性を示していく。人間個々の「個体意識」と「宇宙意識」の隠喩として面白いよと、ある本で紹介されていたので観たが、その通りの秀作。
2位『ジョジョ・ラビット』 大戦末期、ナチス政権下のドイツ。戦時下の人々の姿を、主人公の少年ジョジョを中心に儚くもユーモラスに描いた秀作。楽しさと悲しさを演じる少年役は、ニューシネマパラダイスのサルヴァトーレに勝るものはないと思ってたけど、このジョジョ君もなかなか。母親役のスカーレット・ヨハンソンが泣かせる演技でしっかり脇を固める。エンドロールで出てくるリルケの詩に共感。
Let everything happen to you. Beauty and terror. Just keep going. No feeling is final.(全てを経験せよ。美も恐怖も。生き続けよ。絶望が最後ではない。)Rainer Maria Rilke
1位『侍タイムスリッパー』 実は昨日、厚木のミニシアターで観たばかり。が、僕の今年ベストに一気に躍り出た一級のエンタテイメント。2008年から始まったblack indie!映画祭で、数百名のインディー監督から8名が絞り込まれ各作品が上映されたが、その一人が安田淳一監督。本作を手がけた偉才。タイトル通り、幕末の侍が現代にタイムスリップするというストーリー。殺陣の斬新さに息を呑むのをしばし忘れ、大いに笑い、そして泣きました。年末、駆け込みで実際に映画館で観て大正解!
ということで、来年こそ、年間で本50冊、映画100本を達成したいと師走の空に願う。日日是好日なり。
Ryuei